脳卒中後遺症と障害年金

福祉サービス

障害年金の申請方法・対象・もらえる金額

申請のしくみを理解して、受け取れる権利をきちんと活用しましょう。

障害年金とは

障害年金は、病気やケガで一定以上の障害状態になったときに受け取れる公的年金です。老後の年金とは別の制度で、現役世代でも受給できます。

脳卒中後遺症(麻痺・失語・高次脳機能障害など)は、障害年金の対象になることが多く、リハりんの訪問先でも「知らなかった」という方が少なくありません。

ポイント 障害年金は「65歳以上の制度」ではありません。20歳以上であれば、現役世代でも申請できます。脳卒中で後遺症が残った方は、まず要件を確認することをおすすめします。

対象となる方(受給要件)

障害年金を受給するには、以下の3つの要件をすべて満たす必要があります。

要件内容
初診日要件障害の原因となった病気・ケガで初めて医師の診察を受けた日(初診日)に、国民年金または厚生年金に加入していること。
保険料納付要件初診日の前々月までの被保険者期間のうち、保険料を納付した期間(免除期間含む)が3分の2以上あること。または直近1年間に未納がないこと(特例)。
障害状態要件障害認定日(初診日から1年6か月後、またはそれ以前に症状固定した日)に、障害等級1〜2級(基礎年金)または1〜3級(厚生年金)に該当すること。
脳卒中の場合の初診日 発症当日に救急搬送された場合、その日が「初診日」となります。初診日時点で国民年金または厚生年金に加入していたかどうかが重要です。会社員だった方は厚生年金、自営業・無職だった方は国民年金の対象になります。

等級と受給額のめやす

障害年金の等級は1〜3級(厚生年金)または1〜2級(基礎年金)に分かれます。等級は障害の程度によって決まり、金額はその等級と加入していた年金の種類によって異なります。

等級障害の程度障害基礎年金(国民年金)障害厚生年金(厚生年金)
1級日常生活に著しい制限約99万円/年(2024年度)報酬比例額×1.25+配偶者加算
2級日常生活に相当の制限約79万円/年(2024年度)報酬比例額+配偶者加算
3級労働が著しく制限なし(基礎年金は1・2級のみ)報酬比例額(最低保障額あり)

※金額は2024年度の概算です。実際の受給額は加入期間・標準報酬月額・加算額などにより異なります。毎年変わります。

脳卒中後遺症の等級の目安 1級:常時介護が必要な状態(寝たきりに近い状態など) 2級:日常生活に著しい制限がある状態(一人での外出が困難など) 3級(厚生年金のみ):労働が著しく制限される状態  片麻痺・失語・高次脳機能障害の程度によって等級が決まります。診断書の内容が等級判定に直結するため、主治医との連携が重要です。

申請の流れ

障害年金の申請は、複数の書類を揃える必要があり、手続きに数か月かかることがあります。以下の流れを参考にしてください。

STEP 1年金事務所・市区町村窓口へ相談「障害年金を申請したい」と伝える。初診日の確認と、必要書類のリストをもらう。
STEP 2初診日の証明書類を取得初めて受診した医療機関で「受診状況等証明書」を取得。転院歴がある場合は最初の病院分が必要。
STEP 3医師に診断書を依頼現在の主治医に「診断書(障害年金用)」を作成してもらう。傷病ごとに様式が異なる。脳卒中は「肢体の障害用」「精神の障害用」など複数枚が必要になる場合あり。
STEP 4病歴・就労状況等申立書を作成本人(または家族)が発症から現在までの経過・日常生活の制限を記載する書類。内容が審査に大きく影響する。
STEP 5年金事務所へ提出必要書類一式を提出。審査期間は通常3〜6か月程度。
STEP 6支給決定・支給開始認定されれば、原則として請求月の翌月分から支給。遡及請求が認められる場合もあり(最大5年)。
「病歴・就労状況等申立書」は特に重要 この書類は本人・家族が記載するもので、日常生活でどれだけ困っているかを具体的に書く必要があります。「できないこと」「支援が必要なこと」を正確に伝えることが、適切な等級認定につながります。

よくある質問

Q. 働いていると障害年金はもらえない?

一概にはいえません。就労していても、障害の程度が等級に該当していれば受給できる場合があります。ただし、就労状況は審査に考慮されることがあります(特に精神・高次脳機能障害系)。

Q. 障害者手帳の等級と障害年金の等級は同じ?

異なります。障害者手帳と障害年金はそれぞれ独自の基準で審査されます。手帳2級だから年金2級、ということにはなりません。別々に申請・審査が行われます。

Q. 遡及して申請できる?

「障害認定日請求」により、障害認定日(初診日から1年6か月後)まで遡って請求することが可能です。認められれば最大5年分を一括受給できます。ただし時効があるため、早めの申請が重要です。

Q. 社会保険労務士に頼んだ方がいい?

申請書類、特に「病歴・就労状況等申立書」の記載内容が審査に大きく影響します。複雑なケースや、一度不支給になった場合は社会保険労務士(障害年金専門)への相談を検討してください。

リハりんからのメッセージ 「制度のことがわからない」というご相談も、お気軽にどうぞ。 障害年金の申請自体はリハりんの業務範囲外ですが、「どこに相談すればいいか」「診断書に何を書いてもらうべきか」といった情報提供は、訪問時にお伝えすることができます。脳卒中後遺症に特化した訪問リハビリ・鍼灸として、生活全体を支えるサポートをめざしています。

対応エリア:東京都北区・板橋区

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