脳卒中後遺症のある方・ご家族向けに、制度のしくみをわかりやすく解説します。
はじめに:よくある混乱
脳卒中の後遺症でリハビリや生活支援サービスを受けようと思ったとき、
「受給者証」と「障害者手帳」という言葉が出てきて、混乱される方は多いです。
この2つは名前は似ていますが、役割がまったく違うものです。
現場でもここを勘違いしている人がかなり多いです。
一言で言うと
■ 受給者証(障害福祉サービス受給者証)
👉 「このサービスを、この量だけ使っていいですよ」という利用の許可証
→ サービスを使うには必須
■ 障害者手帳
👉 「この方はこの程度の障害があります」という公的な認定証
→ 割引・就労支援などに使える
重要ポイント(ここが一番大事)
受給者証の取得に、障害者手帳は必須ではありません。
ここ、かなり誤解されています。
手帳がなくても、サービスは使えます。
詳細な比較
| 項目 | 受給者証 | 障害者手帳 |
|---|---|---|
| 正式名称 | 障害福祉サービス受給者証 | 身体・療育・精神手帳 |
| 目的 | サービス利用のための支給決定 | 障害の公的認定 |
| 取得方法 | 市区町村に申請し、支給決定を受ける | 医師の診断書などで申請 |
| 有効期間 | サービスや個別状況により異なる(更新あり) | 種類により異なる |
| 使える場面 | 障害福祉サービス利用時 | 割引・就労・支援制度など |
| 自己負担 | 原則1割(上限あり) | 手帳自体は無料 |
障害者手帳の種類(脳卒中との関係)
障害者手帳には3種類あります。
■ 身体障害者手帳
・対象:麻痺、失語、視覚・聴覚障害など
・等級:1〜6級
👉 脳卒中後の片麻痺や言語障害が対象になることが多い
■ 療育手帳
・対象:知的障害
■ 精神障害者保健福祉手帳
・対象:うつ、統合失調症、高次脳機能障害など
👉 脳卒中後の高次脳機能障害などで対象になる場合あり
受給者証を取得する流れ
STEP1:市区町村へ相談
障害福祉の窓口、または相談支援事業所へ
STEP2:利用計画の作成
相談支援専門員が「サービス等利用計画案」を作成
(セルフプランも可能)
STEP3:審査・支給決定
市区町村が必要に応じて、
・認定調査
・医師意見書の確認
などを行い、サービス利用の可否や量を決定
※手続き内容はサービスや自治体によって異なります
STEP4:受給者証の交付
利用できるサービス内容と支給量が記載された受給者証が発行されます
訪問リハビリ(機能訓練)の場合
受給者証に「自立訓練(機能訓練)」が含まれていれば、
自宅でリハビリを受けることが可能です。
よくある質問
Q. 手帳がないと受給者証はもらえない?
👉 もらえます。問題なし。
手帳は必須ではありません。
ただし、あると審査がスムーズになることはあります。
Q. 受給者証があれば何でも使える?
👉 使えません。
記載された「サービス種類」と「支給量」の範囲内のみです。
(例:居宅介護で機能訓練は使えない)
Q. 介護保険とどっちを使う?
👉 原則はこう。
40歳未満:障害福祉サービスのみ
40〜64歳:特定疾病(脳卒中など)該当なら介護保険も対象、個別判断
65歳以上:介護保険優先、ただし不足分は障害福祉サービス併用可
ただしこれは機械的に決まるわけではなく、
必要な支援が介護保険で足りるかどうかで個別判断されます。
まとめ
- 受給者証=サービスを使うためのチケット
- 手帳=障害の証明書
- 手帳がなくてもサービスは使える
リハりんから一言
制度は正直、ややこしいです。
普通にやると迷います。
だからこそ、「制度+リハビリ」をセットで理解するのが重要です。
リハりんでは、
訪問リハビリ・鍼灸だけでなく、制度の使い方も含めてサポートしています。



コメント