なぜ鍼通電は止めると落ちやすいのか

鍼灸の効果

─ 電気刺激の気持ちよさと限界

鍼通電やTENSを受けたことがある人は分かると思います。

「その場ではめちゃくちゃ楽になる」

これは事実です。

電気刺激は強い。

問題はここから。

なぜ“止めた瞬間から戻り始める”ことが多いのか?

これは技術の優劣ではなく、

仕組みの違いです。

結論から言うと

電気刺激は“外部電源で動く反応”だからです。

電気を入れている間は、

神経系が外からドライブされる。

でもスイッチを切ると、

駆動源が消える。

当たり前だけど、ここが本質。

電気刺激は何をしているのか

電気刺激のメインターゲットは

👉 神経

です。

  • 感覚神経を揺らす
  • 痛みの入力を上書きする
  • 筋を反射的に動かす
  • 一時的に血流を上げる

つまり、

神経の“動かし方”を外から書き換えている

これが気持ちよさの正体。

即効性が強い理由

電気は速い。

神経の世界はミリ秒単位。

だから

  • 痛みが軽くなる
  • 力が入りやすくなる
  • 動きがスムーズになる

変化が一瞬で出る。

ここだけ見ると最強。

でもここには弱点がある。

電気は「状態」を変えていない

電気刺激で起きているのは、

👉 入力の書き換え

であって、

👉 組織の状態変化ではない

ことが多い。

たとえるなら、

エラー表示を隠しているだけで

システムそのものはまだ直していない

だから電源を切ると戻る。

慣れ(アダプテーション)が起きる

神経は賢い。

同じ刺激を続けると、

「あ、これノイズだ」

と判断して慣れていく。

これを順応と言います。

だから

  • 同じ強さでは効かなくなる
  • どんどん強くしたくなる
  • それでも持続はしない

これは故障ではなく、生理。

TENSと鍼通電の共通構造

TENSも鍼通電も、

基本は同じ構造です。

👉 外から神経をドライブする治療

違いは“深さ”。

  • TENS:皮膚レベル
  • 鍼通電:筋・深部

でも原理は同じ。

だからどちらも

オンの時に強い

オフで減速しやすい

電気刺激が悪いわけではない

ここで誤解しないでほしい。

電気刺激は優秀です。

  • 急性痛
  • 防御収縮
  • 動作恐怖
  • 初期リハビリ

ここでは武器になる。

問題は

“それだけで完結させようとすること”

電気はアクセル。

でもエンジンは別に必要。

持続性を作るには何が足りないか

答えはシンプル。

👉 局所で反応が回り続ける条件

電気は信号。

でも“イベント”ではない。

イベントを起こすのは

マニュアル刺激の役割。

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