鍼はなぜ効くの? ― 結合組織と鍼の関係 ―

鍼灸の効果

こんにちは。リハビリ×はりきゅう リハりんの金野です。

本日は鍼が効く理由を簡単に説明していきます。

鍼って体の中で何が起きているの?

鍼を刺すとき、「体の奥で何が起きているの?」と不安に思う方も多いですよね。
最新の研究では、鍼はただ“神経を刺激する”だけではなく、体を支える組織(=結合組織)に働きかけていることがわかってきています。


結合組織ってなに?

  • 筋肉と筋肉のあいだや、皮膚の下にある「膜」や「糸」のような組織
  • コラーゲンや弾性線維からできていて、体を形づくり、血管や神経を包んで守っています
  • いわば、体の「クッション」や「つなぎ目」のような存在です

鍼が刺さるとどうなるの?

研究によると、鍼を刺すとこんな変化が起こります👇

  1. 小さな変形やほぐれ
    • 鍼が通ったところの結合組織は、少し押しのけられたり折れ曲がったりします。
    • このとき「ズーン」とした独特の響きを感じることがあります。
  2. 血流がよくなる
    • 小さな血管が刺激されて、血のめぐりが改善しやすくなります。
    • その結果、冷えやこりが和らぎやすくなります。
  3. 神経にも伝わる
    • 結合組織は神経とつながっているので、刺激が脳に伝わり、痛みの感じ方を調整してくれる働きもあります。

安全なの?

  • 鍼は髪の毛ほどの細さで、大きな血管や太い神経を傷つけることはありません
  • 起きるのは“ごく小さな刺激”で、体の自然な回復力を引き出すものです。
  • 内出血(青あざ)が出ることはありますが、数日で自然に消えます。

鍼で自律神経のバランスが整うメカニズム

1. 末梢からの刺激が脊髄〜脳に届く

  • 鍼が皮膚や筋膜に入ると、**感覚神経(Aδ線維・C線維)**が刺激されます。
  • この情報は脊髄に入り、さらに脳幹の延髄・視床下部に伝わります。
  • 視床下部は自律神経の「司令塔」で、交感神経と副交感神経の働きを調整しています。

👉 鍼刺激が「末梢→中枢」へ情報を届け、神経系全体のバランスを調整する引き金になります。


2. 交感神経を落ち着かせ、副交感神経を高める

  • 鍼の刺激で**迷走神経(副交感神経の代表)**が活性化することが報告されています。
  • 迷走神経が優位になると:
    • 心拍数が落ち着く
    • 血管が広がって血流改善
    • 胃腸の動きがよくなる
    • リラックスしやすくなる

👉 「鍼をすると眠くなる」「お腹がゴロゴロ動き出す」という反応は、副交感神経が働き出したサインです。


3. ストレスホルモンの調整

  • 鍼刺激は視床下部–下垂体–副腎系(HPA軸)にも影響を与え、**コルチゾール(ストレスホルモン)**の分泌を整えると報告されています。
  • 過剰なストレス反応を和らげることで、自律神経のバランスが安定します。

4. 痛みの抑制と自律神経の連動

  • 鍼で「痛みを抑える神経系(下行性抑制系)」が働くと、脊髄や脳でエンドルフィン・セロトニンなどの鎮痛物質が放出されます。
  • これらは同時に自律神経にも作用し、交感神経の興奮を和らげる方向に働きます。

鍼が効く理由をまとめると

  • 鍼は 結合組織をやさしく刺激する
  • その結果、
    ✅ 血流がよくなる
    ✅ 神経のバランスが整う
    ✅ 体が本来持つ回復力が高まる
  • だから、肩こりや腰痛、冷えや疲れにも効果が期待できます 

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