「骨盤がズレてますね」
整体や整骨院の現場でよく聞く言葉ですが、これに対して
👉 科学的に数ミリのズレは証明できない
👉 だから意味がない
と切り捨てるのは、かなり雑な理解です。
実際の臨床では、「骨盤矯正」と呼ばれる施術で痛みが軽減する人は確かにいます。
では何が起きているのか?
ポイントは “骨のズレ”ではなく、組織へのストレス です。
骨盤矯正で痛みが軽減する4つのメカニズム
① 靭帯ストレスの軽減
仙腸関節の周囲、特に後ろ側の靭帯には
👉 痛みを感じるセンサー(侵害受容器)
がびっしり存在します。
画像で見えないレベルの微細な偏りでも、
- 左右差のある張力
- 持続的な引っ張り
が起きると、これが発痛源になります。
施術でアライメントが整うと、
👉 靭帯への過剰なストレスが減る
👉 痛みが即時に軽くなる
という現象が起きることがあります。
これは“骨を戻した”というより、
ストレスを減らした結果 です。
② 組織の滑走性が回復する
痛みの大きな原因の一つが
👉 筋膜や筋肉の「滑走不全」
です。
長時間の座り姿勢、過去のケガ、使い方のクセによって
大殿筋や深層組織が癒着すると、
- 引っ張り合い
- 動きのブレーキ
- 局所的な負担集中
が起こります。
施術で組織間の滑りが戻ると、
👉 本来の運動が可能になる
👉 引きつれ感が消える
👉 痛みが減る
つまりこれは
“骨盤矯正”というより滑走改善 です。
③ 安定化システムの再起動
仙腸関節は「骨でハマって安定」しているわけではありません。
筋肉と筋膜の締め付けで安定しています。
これをフォースクロージャーと言います。
歪んだ状態では、
- 大殿筋が働かない
- 深層筋が遅れる
- 関節に直接ストレス
という状態になります。
アライメントを整えることは、
👉 筋肉が働けるポジションを作る
👉 自分で支える力を取り戻す
準備段階です。
だから痛みが減る。
④ 防御的な筋スパズムが解除される
強い痛みや不安定さに対して、脳は
👉 「固めろ!」
と命令を出します。
これが筋スパズム。
いわゆる
ぎっくり腰で動けない状態 はこれです。
徒手的な介入で
👉 安定感が入力される
👉 神経系が安心する
👉 過緊張が抜ける
結果として動けるようになる。
これは神経の反応です。
「ズレ=悪」ではない
重要なのはここ。
腰痛のない健康な人でも
骨盤には 1.5〜2.5度の非対称性があります。
つまり
❌ ズレてるから痛い
⭕ ストレスが溜まり続けているから痛い
これが本質。
骨盤矯正が効くのは
👉 形を揃えたからではなく
👉 組織ストレスを減らしたから
です。
結論
「骨盤矯正」は魔法ではありません。
でも、
- 靭帯ストレスの軽減
- 滑走性の回復
- 安定機構の再構築
- 神経系の鎮静
これらが同時に起きれば、
痛みが変わるのは当然です。
重要なのは
👉 矯正して終わりではなく
👉 その状態を自分で維持できる体にすること
施術はスタート地点。
本番はその後です。


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