2026-07

「頭皮の血流」と「脳の血流」の違いを理解する

はじめに頭皮鍼や頭部への施術について、「頭皮の血流が良くなることで、脳の血流も良くなる」という説明を耳にすることがあります。しかし、この説明は解剖学・生理学の観点から見ると、少し誤解を招く表現です。確かに頭皮鍼後に脳血流の変化を報告した研究...
鍼灸の効果

頭皮鍼は「どこに刺しても同じ」なのか?──部位特異性を科学的に考える

頭皮鍼では、「この場所は手」「この場所は足」「この場所は言語」といったように、頭皮上の位置と身体機能を対応させる考え方があります。しかし、ここで一つ疑問が生まれます。もし頭皮鍼の効果が求心性感覚入力によるものなら、頭のどこに刺しても同じでは...
リハビリ

帽状腱膜とは何なのか?──頭皮鍼で最も重要な組織を解剖学から解説

はじめに頭皮鍼を学ぶと必ず出てくる言葉が「帽状腱膜(ぼうじょうけんまく)」です。「帽状腱膜の下を狙いましょう」「帽状腱膜を抜ける感覚が大事」そう教わっても、そもそも帽状腱膜とは何なのか。ここまで詳しく説明されることは意外と多くありません。今...
リハビリ

頭皮鍼と経頭蓋刺激(tDCS/rTMS)の作用点はどこが違うのか

―施術者が知っておくべき「脳刺激」の本質―結論rTMS・tDCS・頭皮鍼はいずれも脳機能に影響を及ぼすことが報告されています。しかし、その脳へ情報が届く経路はまったく異なります。rTMS:頭蓋を越えて皮質ニューロンに活動電位を発生させる「直...
リハビリ

頭皮鍼とは何か?

―「頭に鍼を刺すだけ」ではない、脳卒中リハビリのための治療法―「頭に鍼を刺す」と聞くと、不安や驚きを感じる方も多いかもしれません。しかし、**頭皮鍼(とうひしん)**は、脳卒中後の麻痺やしびれ、パーキンソン病などの神経疾患に対して世界中で研...
経穴

トリガーポイントと経穴は同じものなのか?

最新レビューが示した「2000年越し」の共通点「トリガーポイントとツボは同じです。」鍼灸師なら一度は聞いたことがある話でしょう。一方で、「全く別物だ」「似ているだけ」「ドライニードリングと鍼灸は違う」という意見もあります。では、研究ではどう...
痺れ

「大きく飛び出したヘルニアほど自然に治りやすい」は本当?

MRIで「ヘルニアが大きく飛び出しています」と言われると、不安になりますよね。「こんなに大きいなら手術しかないのでは……」と思う方も少なくありません。ところが研究では、多くの人の直感とは逆の結果が報告されています。実は、飛び出し方が大きいタ...
疼痛

筋肉痛の正体を科学する③【最終回】

筋膜・トリガーポイント・神経微小損傷― 鍼灸や徒手療法は、何を変えているのか ―運動した翌日から、筋肉を押すと痛い。動き始めると痛むのに、少し体を動かすと楽になる。同じ運動をもう一度行うと、前回ほど筋肉痛にならない。遅発性筋痛、いわゆるDO...
疼痛

筋肉痛の正体は「神経の過敏化」だった

― NGF・GDNFがつくるDOMSの最新メカニズム はじめに──筋肉痛を作っているのは「傷」ではなかった前回は、DOMS(遅発性筋痛)を「筋肉が壊れたから痛い」とする古典的な筋損傷・炎症説だけでは、多くの現象を説明できないことを紹介しまし...
疼痛

筋肉痛は「筋肉が壊れる」から起こるのか?①

― DOMS研究100年の常識を見直す ―対象:理学療法士・鍼灸師・トレーナー・施術者向けはじめに──「筋肉が壊れたから痛い」は本当か?運動した翌日や翌々日に筋肉が痛くなる。多くの人が経験したことのある現象ですが、その理由を聞かれると、「筋...