「もう回復は無理」と思っていませんか?

リハビリ

慢性期でも腕の機能改善の可能性を示した研究をご紹介します

リハりん|訪問リハビリ・鍼灸(北区・板橋区)

脳卒中を経験され、「もう時間が経ってしまったから、腕はこれ以上良くならない…」と感じているご本人やご家族は多いのではないでしょうか。

しかし近年では、発症から半年以上経過した「慢性期」の方でも、適切な運動量と継続的な練習によって機能改善の可能性があることが報告されています。

今回は、オーストラリアの研究チームが発表した研究報告をもとに、慢性期の腕のリハビリについてわかりやすくご紹介します。


この研究でわかったこと

✅ 慢性期(発症6か月以上)の方でも、集中的な訓練によって腕の機能改善がみられる可能性がある

✅ 週3回・1回90分程度の訓練を継続することは現実的に可能だった

✅ ゲーム形式の訓練は、長時間の練習を継続する助けになる可能性がある


研究の概要

この研究は、オーストラリアのエディスコーワン大学の研究チームによって行われた実現可能性試験(Feasibility Study)です。

実現可能性試験とは、「その治療が本当に効果があるか」を証明するための研究ではなく、「実際に安全に実施できるか」「継続できるか」を確認するための研究です。

研究には、脳卒中発症から6か月以上経過した慢性期の方4名が参加しました。

参加者は「ニューロアニメーション療法(Neuroanimation Therapy:NAT)」と呼ばれる訓練を実施しました。

この訓練では、麻痺した腕の動きを利用してイルカのキャラクターを操作し、水中を移動するゲームに取り組みます。

また、腕を支える外骨格装置を併用することで、重力の影響を軽減し、重度の麻痺がある方でも訓練に参加しやすいよう工夫されていました。

訓練は週3回、1回約90分、合計20回実施されました。


結果:腕の動きはどう変わった?

参加した4名全員が、20回の訓練プログラムを最後まで完了しました。

腕の麻痺の程度を評価する「フューゲル・マイヤー評価法(Fugl-Meyer Assessment)」では、4名中2名で臨床的に意味のある改善がみられました。

また、ロボットによる詳細な動作分析では、参加者全員において、

  • 動きの滑らかさ
  • 動作速度
  • 軌道の正確性

などの改善傾向が認められました。

さらに、握力についても全員で向上がみられました。


なぜ練習量が重要なのか?

脳卒中後の運動機能回復では、「反復練習」が非常に重要と考えられています。

脳には神経回路を再構築する「神経可塑性(しんけいかそせい)」という能力があります。

この神経可塑性を引き出すためには、適切な課題を繰り返し行うことが必要です。

一方で、一般的なリハビリでは時間や環境の制約から、十分な練習量を確保することが難しい場合があります。

ゲーム形式の訓練は、

「もっとやってみたい」
「もう少し続けたい」

という意欲を引き出しやすく、結果として練習量の増加につながる可能性があります。

今回の研究でも、参加者の多くが訓練を楽しめたと報告しています。


訪問リハビリで大切なこと

今回の研究で使用されたような特殊な機器は一般家庭では利用できません。

しかし、この研究から学べる重要なポイントは、

「慢性期だから回復しないのではなく、適切な練習量と継続的な取り組みが重要である」

ということです。

訪問リハビリでは、

  • ご本人の状態に合わせた運動プログラムの作成
  • 自主トレーニングの指導
  • 継続しやすい環境づくり
  • 定期的な運動機能評価

などを通して、自宅でも継続的な運動を行えるよう支援できます。

リハりんでは、ご利用者様一人ひとりの目標に合わせた訪問リハビリ・鍼灸を提供しています。


まとめ

  • 発症から半年以上経過した慢性期でも、腕の機能改善がみられる可能性があります
  • 回復には十分な練習量と継続が重要です
  • ゲーム形式の訓練は長時間の練習を支える手段のひとつになる可能性があります
  • 自宅でも継続的な運動習慣を作ることが大切です
  • 慢性期だからといって、回復の可能性が完全になくなるわけではありません

※本研究は参加者4名の小規模な実現可能性試験であり、治療効果を確定するものではありません。今後、より大規模な研究による検証が期待されています。


リハりんへのご相談・お問い合わせ

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対応エリア:北区・板橋区


【参考文献】

van der Groen O, et al. Feasibility of a high-dose behavioural exercise intervention on upper limb motor function in chronic stroke survivors. medRxiv. 2023. doi:10.1101/2023.07.31.23293284

※本記事は研究報告をもとに作成した情報提供記事です。個別の診断や治療を目的としたものではありません。

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